ある週末、ロサンゼルスはウエストハリウッド地区で、ディズニー映画の「ウォーリー」を彷彿させるロボットに遭遇…
以前ニュースで目にしたことはあったものの、実際に動いているのを見るのは初めて!興奮を抑え切れずカメラを回し始めると、早速段差が!!
片輪落ちるもモノともせずに前進すると、次は前方に電動スクーターが!!
ぶつかる前に停止し、バックで少し引き返すと、すぐさま加速!
デリバリーロボットServe
サンフランシスコ拠点のフードデリバリー企業「Postmates」が2018年末に導入した自動配達ロボット、その名も
Serve(サーブ)
2019年12月からロサンゼルスのウエストハリウッド地区の歩道で、人や物を避けながらデリバリー業務を行っています。
丸い目が印象的で、大きめのベビーカーのような外観をしたServeは、人間が歩く速度で歩道を移動し、1回の充電で約48km進むことができます。23kgの荷物を運ぶことが可能で、ユーザーはスマートフォンで暗証番号を使い、ロボットのロックを解除して中身を受け取ることができます。
Serveは自律走行技術と遠隔操作を組み合わせることで、今すぐにでも商用展開できることを証明しました。技術者はマルチスクリーンのコンソールに座り、テレビゲーム風のコントローラーを使用し車両を遠隔操作し、問題があれば解決します。
デリバリーロボットのメリット
- 配送側のコスト削減
多くのデリバリーロボットはAIによる自動運転。人による配送と比べ人件費がかかりません。初期投資を行うことによりその後のコストが抑えられるので、配送費も安く抑えられるという利点が生まれます。
covid-19によるオンラインショッピングの需要が増え、再配達などによる配送側の過重労働が社会問題化している今、ロボットの導入はその救世主となり得るかもしれませんね。
- 排気ガス削減
車やトラック、バイクで行われている宅配。配達車両が交通渋滞を助長し、宅配中の二重駐車も問題になっています。さらに荷物を運ぶたびに出る排気ガスが、さらなる大気汚染や地球温暖化を引き起こします。
多くのデリバリーロボットは電気走行です。クリーンエネルギーによる配達は、これからの時代避けては通れない問題となりますね。
- 非接触型配送
covid-19以来、非接触型デリバリーへの需要が一気に高まりました。配達員による直接の手渡しではなく商品を届けることができるロボットでのデリバリー は、感染拡大のリスクを最小に留める取り組みと言えるのではないでしょうか。
デリバリーロボットのデメリット
- 安全性や治安
人や物を避けながら歩道を走行するデリバリーロボット。小さい子供や散歩中の犬も行き交う中、起伏の多い通路において、安全性を確保しながら走行を実現することは、想像以上に難しい問題です。
さらにセンサーやGPSが付いているとはいえ、盗難や破壊行為の危険性も心配されます。
- 開発コストがかかりすぎる
ロボットの実証段階では大量生産に至らず、その単価は当然のことながら高価です。実用化が始まっても、どこまで低価格が実現できるかが鍵になりそうです。導入の際のコストと浮かせることのできる人件費を比較し、多くの業者が導入できるまではまだまだ時間がかかりそうです。
世界中にデリバリーロボットが?!
世界ではすでに様々なタイプのデリバリーロボットの開発が進められています。
こちらの記事では世界中で開発されているロボットが紹介されています>>>
https://jidounten-lab.com/u_lastonemile-robot-10
実際に実用化されるまでには、法整備等まだまだ問題点はあるものの、このcovid-19がデリバリーの需要を高め、開発や実用化に向けた動きを加速させたのは間違いありません。
これまでできなかった実証実験も、このパンデミックの影響で比較的可能となっており、イノベーションが促進されています。
これからのロボット活用に益々期待がかかりますね。