新型コロナウイルスの影響で世界は未曾有の危機。世界中の学校は休校になり、塾も習い事ももちろんお休み。再開の目処も立たないまま、不安な日々を過ごしています。
家で過ごす時間が圧倒的に増えている中、持て余した子供の時間をどう使うのか…親の私たちは頭を悩ませるところです。
休校が始まってたった3日目で、母も子も精神的に崩壊寸前な我が家。
その原因は、
母:せっかくの時間を日頃できない勉強に当てさせたい
子供:ゲームがしたい、YouTubeが見たい
全てはこの食い違いです。うちも同じような感じだ~…というご家庭がありましたら、ここはぜひピンチをチャンスに変えてみませんか?
失敗しかけた我が家の例を参考に、子供の時間の使い方についてシェアしていきたいと思います。
我が家が失敗した理由
結論から言うと
時間割を作ってしまったこと
1日をどう過ごすか、全て私が決めていたのです。
学校のタイムスケジュール通りにタイマーをかけ、ベルが鳴ったら5分休憩、ブレイクタイムやランチタイムも全て学校の日程通りにきっちり管理しました。
1限目 国語(漢字プリント&やり直し)
2限目 算数(計算ドリル&文章問題)
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その結果、子供のやる気は低下し、そのやる気のない子供にイライラする母。みんながハッピーではなくなっていきました。
もし子供に任せたら…1日中ゲームやYouTube漬けになってしまうんじゃないかという不安から、私は全てをきっちり決めてしまったのです。
以前、主体性を持つ子供に育ってほしいという記事を書きました。
そこで大切なのは「自己管理」です。
大人の私たちでもやることを後回しにし、家の中にある誘惑に負けてしまうことはありますよね?ドラマを見たり、ネットサーフィンをしたり…
自己管理の能力を養うことは、人生において非常に重要なことです。
管理型の教育は時代錯誤
20世紀は詰め込み教育、いわゆる ”管理型” の教育でした。その時代に育ってきた親は、子供に同じような教育を施しがちです。
子供=自分では管理できない=親が管理しなければ
という図式です。
管理された工程を、ベルトコンベアーのように、用意されたものをこなしていく…その結果、言われたことしかできない ”指示待ち人間” を増産してしまいます。
しかし時は流れ21世紀、目の前の問題を自分の力で解決していく能力が必要になっています。
自らが興味や関心を持ったものから、自分自身で学び取る
まさに主体的な力が問われる時代です。
きっちり管理したタイムスケジュールは、20世紀の価値観の押し付けだったのかもしれません。
対話型の放任教育
「やるべきこと」と「やれたらいいね」
この2つを上手に組み合わせ、コミュニケーションをとりながら、ある程度子供に任せてみるという親の勇気が必要なのかもしれません。
私が作ったスケジュールは、子供にとって
”やるべきことのオンパレード”
だったので、息苦しかったのでしょう。果てしない「やるべきこと」に追われると余裕がなくなりますよね。
そこで
- 「やるべきこと」と「やれたらいいね」をリスト化
- 本日のメニューは自分たちで決める
そういう風に変えてみたんです。
そうすると1コマ45分を自分たちでアレンジし始めます。
やるべきことをこなしながら、やれたらいいねを組み込んでくる。1コマ内で終わらなければ、次のコマに持ち越すなど自分たちで工夫するようになってきました。
その時大切なのが
完全に放置しないこと
対話が大切です。
- 「どこか困ってるところはない?」
- 「今どこまで進んでる?」
声かけをして、コミュニケーションをとることです。
目は離しても心は離さない
あまりにもずっと監視されていると、子供は息苦しくなり逃げ出したくなりますね。
とはいえ終わったらゲーム直行
「やるべきこと」と「やれたらいいね」の判断をしながら、自分たちの意思で決めたスケジュール。
午後の最後のベルが鳴ると、
「イエーイ!」
とゲームやYouTubeに直行。オンラインで友達との交流も楽しんでいます。(永遠に…)
なぜもこんなにもまあ、永遠にやってられるのでしょうか。それは
楽しいから
子供の行動の選択肢には
楽しいか楽しくないか
しかないのです。それが正しいか正しくないかは関係なく。
しかし親の我々は
正しいか正しくないか
で判断するのです。そこに再び食い違いが生じるんですね~。
母:せっかくの時間を日頃できない勉強に当てさせたい
母にとって→(正しい) 子供にとって→(退屈)
子供:ゲームがしたい、YouTubeが見たい
母にとって→(悪い) 子供にとって→(楽しい)
親も子もハッピーであるには
正しくて楽しいこと
これは親にとっても子供にとってもプラスなこと。果たしてそんなものは存在するのでしょうか。
まずは私たち親が「正しくて楽しいこと」は何かを知る必要があります。
私はゲームやYouTubeの全てが悪いとは思いません。その中には子供が触れるべき素敵なものもいっぱい溢れているのです。
逆に私たちには思いつかないような発想が、それらによって生まれる可能性だってあるのではないでしょうか。
「正しい」や「楽しい」の価値観は人それぞれです。
突如現れた終わりの見えない休校期間。ピンチをチャンスにするために、親子にとってハッピーな「正しくて楽しいこと」を一緒に探し、体験できればと思います。