アメリカの教育文化に学ぶ 子育てのヒント

分からないことを解決しようとする能力

これはいつの時代でも変わらず必要とされる能力です。

スピーディーに解決するには

  • 自分で調べる
  • 人に聞く

といった方法が挙げられます。

今回はこの「 人に聞く 」と言うことを、日米の学校での授業の違いを織り込みながらフォーカスしてみたいと思います。

日米の教育文化を通して、意外なことに気付くかもしれません。

人前で質問することは恥ずかしいこと?

私自身、学生時代はみんなの前で質問することが恥ずかしく、授業が終わってから個人的に先生へ聞きにいったり、自分で調べたりしていました。

「そんなことも分からないの~?」

と友達に思われないかな…

「さっき教えたことを理解できてないじゃないか?」

と先生に思われないかな…

なんて思うと、なかなか手を上げる勇気はありません。

日本の子供達は「 授業中に質問することは恥ずかしい 」と感じる子が多いようです。

なぜなら先程、私の例で挙げたように

他人にどう思われるかな…

が先行するからです。みんなと足並みを揃えることを重視している文化とも言えます。

目立った行動を取らない、真面目で従順な子が評価されやすいのです。

理解できないのは誰のせい?

日本では、子供に理解できないことがあった場合、

「 ちゃんと授業を聞いてなかったのか? 」

と捉えられ、その子の理解不足、注意不足とまで認識されてしまうこともあります。

そういった先生は

「 僕は学習指導要領に沿ってちゃんと説明をした。理解できないのは君の努力が足りないからだ。」

と責任を子供側に持っていきます。

こうした教育を受け続けると「 人前で質問するのは恥ずかしい 」と思うようになって当然です。

一方アメリカでは「 子供に理解させるのは、教師側に責任がある 」という文化。先生は

「 子供から質問が来るのは、僕の説明が足りていない証拠だ。」

と考えます。その為、授業中によく「 Any question?」と問いかけます。

質問が出ると、前のとは違う説明でその子に理解させます。そして理解できたかどうかの確認をします。

理解する側(子供)の問題とするのが日本
理解させる側(先生)の問題なのがアメリカ

全く逆の教育文化ですね。

質問を活かした授業作り

質問が多く出るアメリカでの授業。それを活かしてクラス全員の理解を深めるという利点があります。

「 くだらない質問なんてない 」と先生は言います。

中には本当にくだらない質問もありますが、それは先生の力量により変わります。

基礎的な部分の再確認をすることにしたり、クラスの雰囲気を和ませたり、先生のスタイルも様々です。

中には別視点からユニークな質問を投げかけてくる子もいます。

それを活かして子供達の間でディスカッションをすることもあります。

そうすることで学習している内容の理解をより深めることができます。

質問や発言は評価にも繋がる?

授業に積極的な参加を求めるアメリカでは、授業中の質問や発言が直接評価に結び付きます。

以前「アメリカの教育方針によって気付かされたテストの点よりも大事な事」の記事でもお伝えした ” アメリカでの成績評価の項目 ” にもあるように、パーティシペーション( 活発に授業に参加しているか )に関わってくるのです。

考察

  • 子供に何度言っても聞かない
  • 毎日同じことを言っている

これは少なからずどこの家庭にも見られる問題ではないでしょうか。

もしかするとその責任は子供側ではなく、親側にあるのかもしれません。

日米の教育文化を通して、

”その子が心底理解できるような工夫をすべきなのは、私たち親であるのではないか”

ということを、垣間見た気がしました。

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